ゆうと
「ああ、やっぱまつ毛だ。
何してんだ?こんな時間に。
家出か?」
仁
「ちがっ」
ゆうと
「頬に平手の痕。
お前、青春してるなー。
せいっくしゅん!!」
仁
「馬鹿にしてんの!?」
ゆうと
「あー、うち来るか?
同居人がいないんだ、今日。
丁度、鍋の材料買いすぎた
し、泊まってけよ。」
ゆうと
「で?なんで家出したんだ?
…エロ本でも見つかったか」
仁
「違うよ!うち音楽禁止なのに
曲作ってるのバレただけ
だよ!」
ゆうと
「禁止?なんで?」
仁
「…うちの母親、僕が音楽に
関わるのを異常に怖がってて
その怖がっててそのゴタゴタ
で僕留年して。だからうち
には音楽に関わる物が一切
ない。…もう慣れたけど。」
ゆうと
「お前、年上だったんです
か…」
仁
「僕が音を鳴らせるのは
…学校と」
(イノハリだけ…。)
ゆうと
「ついてこい、まつ毛。
音、出したいんだろ?」