ありす*
(うまくなりたい。うまく
なりたい。夏までにうまく
なって今度こそあの背中を)
仁
「微妙に声枯れてるし、
指は絆創膏だらけだから
今日の練習中止!
無茶してもまわり道になる
だけだよ!それに、もう
ありす*はプロなんだよ!?」
ありす*
「ごめん、ゆうとに会えること
で頭いっぱいになってた…。
ゆうと、あのバンドの
メンバーにいたの。だから
RHで会えるって分かって…
今度こそ振り向かせなきゃ
って…。」
仁
「喉と指が治ったら放課後も
見ててあげる。君はほっとく
とやりすぎるから仕方なく
だよ!?」
ありす*
「ありがと、仁!もう、身長
低いって言わない!」
仁
(今なら分かる。僕らは焦りで
目が眩んでた。)