のあ
「…[腹式呼吸]。ありす*さん
しっかりお腹から声
出てない。声帯の閉じ方も
甘いから息が漏れて声が
伸びない。足りないのは
基礎だよ。むちゃくちゃ
なんだよ。底の底に
いるんだよ。ありす*さんは。
…でも悔しいくらい人を
惹き付ける…。」
ありす*
(私、6年、6年もあったのに。
基礎すら知らず、遠くまで声を
飛ばせない。…私は底の底に
いる。つまり、つまり)
「這い上がればいいだけ
だわ…!腹式呼吸教えて
のあさん。」
(知りたい。足りないもの全部。
知って知って知り尽くして
あそこから飛び立ちたい。
少しでも上へ。)
のあ
「なんで…のあがこんな
ことを…。」