「え、なに? 鈴の音? こっわ! そう いえばここって幽霊が出るって噂あった な……やばいなぁまじか」
「誰じゃ我の眠りを妨げる者は――っ! ……人間よ何しに来た。今すぐここから立 ち去れ、立ち去るのじゃ!!」
鈴の音が小刻みに鳴り響いた後、背中か ら可愛らしい女の子の声が脳が震えるほど 聞こえてきた。 それに俺は困惑し、慌てふためく。
「……え? 誰ぇ!? 幽霊!?」
慌てながらも俺は彼女の姿を確認する。 その姿は、ごく普通の浴衣を来た女の子 といったところだ。 彼女の身長は140cm程度。その顔に は狐の仮面を被っており、素顔を見ること はできなかった。
「幽霊じゃないわ! 阿呆が! わ、我の 名は……名は……そ、そう! フェニックス様 じゃ!」
彼女は動揺したのか、少しながら戸惑い を俺に見せつけてきた。……フェニックス?
「――いや、え? 狐 フォックスじゃないんで すか?」
「ふぇ? フォ、フォックス? ええい! どちらでもよい!」
俺の指摘は見事に弾き返されてしまっ た。ちなみに、フェニックスは不死鳥や火 の鳥という意味である。
続くのじゃ!