仁
「歌えるから!!
…っ、うた、歌えるから。
今日、調子悪いだけだから」
ありす*
(仁、私があの時叫んだり
したから。だから)
仁
「違う。アリスのせいじゃ
ない。僕は君にそんな顔
してほしくてあの時歌った
んじゃない。僕はただ君に
ずっと歌っててほしかった
だけだ。だから絶対気に
しないで。絶対に絶対に
気にしないで。
君は歌って…!」
ありす*
「♪♪♪♪♪♪♪♪」
仁
(僕の口の動きに合わせて
アリスが歌う。初めて
会った時からずっと
焦がれてた。君の声が僕の
口から紡がれたらって。)
事務所の人
「ゆうとくん。
それ一次通過者のデータと
履歴書ね。確認よろしくー」
仁
(とっくに手遅れだったんだ。
君をゆうとから奪いたい。
どうしても、今すぐ。)