|
|
茨姫 #15話 夜咄(1) |
|
|
ごはんごパン |
2/8 16:34 |
怖いと言った彼女
深紅の瞳は本当に怯えていた
あの時の残酷な眼とは違う
悪夢に対する年相応の反応
どうしてここまで変貌するのか
袖を摘ままれた感覚
考え事から現実へ引き戻される
「…何か、お話をしていただけませんか」
暗い、怖い、寂しい、苦しい
負の感情が押し潰さんとする。
心を突き動かす懇願の表情
「しょうがないですねぇ、姫さんは」
それじゃあ、俺の話でいいですか?
コクンと首を縦に振る
では―――
俺は田舎の下級貴族、ロックハート家の末っ子
三男坊として生まれた