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過去編 ※小説です |
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Chara |
5/15 16:45 |
ーねぇ、母さん。僕のこと好き?ー
何度も聞いてみたかった。
帰ってくる言葉は毎日の仕打ちからわかったが、親の愛情として、「大好き」その言葉が欲しかった。
だけど、僕は望まれなかったから、一度も好きなんて言ってもらえなかったから…
風が冷たかった。
お腹が空いて動く気にもなれなかった。
家の中から妹の声と母親の優しそうな声が聴こえた。
寂しい気持ちは無かった。
産まれたことが間違いだと、齢6歳ですでに思っていた。
母は美しさにこだわり、それを自信の子供にもやらせたかった。そのために望んだのは__女の子だ。
母親は第一子に女の子を望んでいた。