結局ピザの許可は降りず、5人は各々の個室に戻り、疲れを癒やした。

そして翌日、警視庁でのテロリスト占領道路区域奪還作戦の任務報告会に機動隊長としてレイカが出席した。

[任務はおおかた作戦通りに動きましたが、作戦終盤に部隊が退避していた商業ビルと道路中央で建物の屋上を偵察していた監視塔が爆発し、周辺の敵兵部隊は爆発に巻き込まれたものだと思われます。]

様々な部門のトップが任務報告を聴いており、その中で本作戦を指揮した作戦本部長が手を上げた。

[えー、爆発の原因について機動隊長としての見解は?]

[手榴弾などの暴発では考えられない高い爆発力と、爆発箇所も事故では説明できない事から、第三者の介入だと思われます]

[その第三者について、心当たりは?]

[爆発の直後、黒のウィンドウブレーカーにホルスターを多数つけた蛇の刺繍が入ったマスク姿の男に遭遇しました]

それを聴いた途端、その場にいた各部門のトップ達がなんてこったと言わんばかりに顔を手で覆ったり、明らかに表情を渋くしたりし始めた。

[あの...皆さん、この男を知っているのですか?]