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表も裏も紙一重 #35 |
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ゴキラ |
3/11 21:44 |
警視庁襲撃の起きた日の夜、イーグル達は機動隊特殊作戦本部に戻り、“お疲れ”とだけ言ってそれぞれの個室へと戻っていった。
すぐに現場に駆けつけられなかった自分を、非番という理由で許せなかったレイカは、ベッドでうつ伏せになり、枕に顔を埋めたまま自分を責める言葉を呟き続けた。
[...迂闊だった...二人拉致された...自力で駆けつけられなかった...]
息苦しさと心苦しさで自分を締め付ける時間がしばらく続いた後、息を整えて起き上がった。
[...これからどうしよう...]
暖色系の照明に照らされた部屋を見渡すと、持ったままだったブラックマンバの黒い無線機が目に入った。
レイカはベッドから手を伸ばしてテーブルの上の無線機を手に取り、横のボタンを押し込んで緑のランプがついた事を確認してから、口を開いた。
[...ブラックマンバ、あなたは雷鳴激震について何か情報を持ってる?持っていたら返事して、情報提供者として協力できるよう努力してみるから]
それを言い切ってボタンから指を離し、ため息を吐いた。
部屋の照明を落として寝転び、無線機を枕元に置いてまぶたを閉じた。