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表も裏も紙一重 #47 |
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ゴキラ |
3/28 16:31 |
情報交換会議が終わり、ブラックマンバは警視庁の屋上で風にあたって街を見下ろしていた。
[...マンバ?]
ビルの建ち並ぶ街から後方へと視線を移すと、紺色の正装に身を包んだレイカがいた。
[俺の事か?]
[やっぱり変だよね...何て呼べばいいかな?]
ブラックマンバは少しため息をついた後、こう話した。
[この名前を名乗る前は、ヴェノムと呼ばれていた。呼びにくいならそっちでも構わない。]
レイカは小さく頷いたあと、ブラックマンバの隣まで歩み寄った。
[なんでここに?]
ブラックマンバは街に視線を向き直し、手すりに手を置いてもたれかかった。
[考えることが多くてな...一度頭を空にしたかったんだ]
[...私も頭がくしゃくしゃになっちゃった時は、ぼーっと街を見るためにこの屋上に来るんだ]
ブラックマンバが頷いた後、二人で黙々と街を眺める時間が流れた。