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表も裏も紙一重 #49 |
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ゴキラ |
4/1 20:11 |
日の沈みかけた夕暮れ、ブラックマンバはビル街の裏路地でガラの悪い男達に襲われたが、返り討ちにあわせて最後の一人になった。
[っ...この野郎!]
最後の一人が襲いかかってきたが、目にも止まらぬ拳と蹴りのコンボで封殺した。
[...口を閉じていても、蛇はいつでも毒牙を向くことができる]
そう言い放った後気を失った男の首裏を覗くと雷鳴激震のシンボルの墨入れがされていた。
[仕事か...それとも偶然か...]
そう呟いた後、裏路地を抜けて道路へ出るとブラックマンバの愛車、ナイトプレデターが両側のウィンカーを点滅させて待っていた。
[ご苦労、ルカ。]
ブラックマンバが運転席に座った車内には誰もいなかった。
{どういたしまして、運転を変わりましょうか?}
ブラックマンバ以外誰もいないはずの車内に、女性の声が響いた。
[あぁ、変わってくれ。]
流線的で黒い車体に、地平線に半分隠れた夕日が反射したナイトプレデターが、獣のような始動音を響かせた。