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表も裏も紙一重 #54 |
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ゴキラ |
4/16 21:7 |
雷鳴激震の下で技術提供を強いられていた海月と百合は、同じ部屋で同じデスクで同じような勤務をこなしていた。
[...二人とも、お疲れさま]
そんな中、雷鳴激震の幹部である狼(ロウ)は二人に対して親身に接し続け、毎日顔を出しては食事や飲み物を出してくれる。
[狼さん...いつもありがとうございます]
[私からも、ありがとう]
狼はオオカミの口元を模したマスクの下で嬉しい笑顔を静かに浮かべ、部屋を後にした。
[...あの女の人、一体何なんでしょうね]
[さぁね...今日は百合ちゃんたくさん仕事こなしたし、もう寝れば?]
[そうします...ふぁ〜疲れたぁ...]
海月は用意された簡易的なベッドで眠りについた。
[...寝付きがいいんだから]
百合の就寝を確認した海月は、デスクの引き出しからとぐろを巻いたヘビのロボットを取り出した。
[ここで待ってて、ヘビちゃん...]
ヘビのロボットは動きだし、音も立てずに海月のベッドの下へと入っていった。