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表も裏も紙一重 #67 |
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ゴキラ |
5/30 14:50 |
まだ午前の空気が流れる時間、国会議事堂前に4つの機動隊が横一列に並んでいた。
非殺傷エネルギーライフルを手に、両脇に木が生い茂る一直線の長い道路を見つめる。
風の音、木々のざわめきが、避難が完了し車通りのなくなった道路を包む。
そんな風景画を目にしていると、目の前の一本道に雷鳴激震のシンボルが刻まれたトラックが入ってきた。
次から次へと、最終的には11台ものトラックが一本道にところ狭しと停まった。
それぞれのトラックから7人のライフルを持った防弾装備の兵士が降り立ち、射程ギリギリの最前線で固まった。
機動隊、兵士全員が銃のセーフティを解除し、その場の緊張感は最高潮となった。
防衛特化の機動隊、フォートレスベアがシールドを持って少し前についてしゃがみ、その後ろで非殺傷エネルギーライフルを機動隊が構える。
雷鳴激震の兵士達も隙間なく横一列に並び、銃口を機動隊へ向ける。
一触即発の状態にひとりの雄叫びが響き、戦いの火蓋は切って落とされた。