CHIBI QUEST 3

金色の呪詛 #3
ゴキラ

6/7 22:4

[あの...どうかしましたか?]

ぽつぽつと雨が降り出した薄暗い空の下、小柄で髪の短い女性は道の真ん中でうずくまったまま、弱々しく首を横に振った。

いつもならそっけない返事を返して通り過ぎる所だっただろうが、なぜだかそうは行かなかった。

[...困ってるなら、出来る限りのことはしますよ]

自身がなく、図らずしも頼りない声で放ってしまった一言だが、その言葉を聞いてうずくまっていた顔がこちらに向いた。

その目は腫れていて、頬には涙が流れた跡が深く残っている。

[...振り向いてくれるの...手を伸ばしてくれるの...?]

両頬にあざのあるボーイッシュな顔を見せた女性は、震えた声と潤んだ目をしていた。

[...そうしてみるよ]

雨が降り出し背を濡らした彼女に一歩近寄り、手を伸ばした。





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