「レゼ…?」
その顔は確かにレゼだった。
しかしいつもとは違い、鋭い目付きでこちらを睨んでいた。
「きやすく呼ぶな!レゼ様は王国騎士団団長なのだぞ!この軍のリーダーとなる存在だ!」
レゼは口を開く。
「国王から頼まれたのだ、魔女を調査せよ、と。そして隙を作り、魔女を狩るのだと。私が貴様と親しくすることで、怪しまれずに隙を作ったのだ。フォルチェ・リーリトリシュ…貴様を殺せば、民の病が治ると聞いたが…本当か?」
「違う…そんなの…違う…!私は最初から町の皆を救いたかったんだ!病気から…大好きな村の皆を守りたくて…薬の研究をした…!失敗もしたけど、私は研究を続けた。そして今病気を少しでも抑えようと町の空気に少しの気体を混ぜて流してる…これは本当に成功作なんです…レゼ…貴方もこれは知っているでしょ…?」
「嘘を述べるな!」
レゼの隣に立つ男が叫ぶ。