爽涼な風に靡くカーテン
滑らかなシーツに包まり、窓から空を見上げる
レンガ造りの建物の間から覗く
蒼い澄んだ空
往来行き交う人々の喧噪
ここは賢王治める華の都
神に愛されし土地
万物は此処に集まり、此処より散る
全ての始まる土地だと
彼女、クリスタル・ミラベル・ロックハートは語った。
亡きルーサー・アルフレッド・ハドリー・ロックハートの姉であり
一流官職である王政執務室室長を務めるエリート
日々忙殺されているであろう彼女であろう
どうしてそんな人物が、私に付き添っているのか
「貴方には、聞きたいことが山のようにあります」
…そうだ、私こそ彼を死に至らしめた要因
私が目に映した彼の最後、命が散ったその瞬間を
彼女に伝える義務がある。
全てを、起こったままに
彼女の瞳に見つめられて
口を開く
しかし
廊下の外で靴の刻む音
扉がノックされる
失礼する、凛々しい声と共に
入ってくるは甲冑に身を固めた騎士
「王宮より、言伝を預かって参りました」
To be continued