猿
「いいか!?今猫の声が聞こえた方目指して歩け!それか全力で走れ!!
下ちゃんと見ろよ!?
あとmasa1014!!ちゃんとミカズ連れてけよ!?」
ちらほらハイ!!とか、っス!!とか聞こえた気がしたが、もう気にせず、猿も歩き出した。
砂埃は収まるどころか、一層激しくなった。
必死に、覚えている耳を頼りに歩いた。
途中、目に激痛が伴ったが、気にする余裕など、無かった。
そのぐらい、生きようと必死になった。
初めてだと思う。
こんなに生きようと必死になったのは。
無我夢中で、歩いてゆくと、段々砂埃が収まってきた。
一時停止して、辺りに神経を研ぎ澄ますと、ふわりと風の感触がした。