「フローラ!お父さんは?ここに来て大丈夫なのか?」
フローラは答えない。
「フローラ?」
フローラは顔を上げる。
「センは私に嘘をついているの?」
「は?」
理解をするのに時間がかかる。
「センは…嘘つきだもんね…」
「なんのこと?嘘つき?どうしたんだいったい…」
「あなたが私のお父さんを殺したって、本当なの!?」
フローラの瞳が暗い室内でも光るように見えた。
「そんな…なんで俺が?そんなことをする理由が無いだろ…おかしいって…」
センは苦く笑う。
「ターキーさんがツルハシを持ったセンを見たって、ここ最近、事件がある日に必ずセンを見るって、私、最初は嘘だって思ったよ…でも、色んなことを考えてちゃって…ねぇ、どうなの?本当なの?セン…!」
フローラは本気だった。
何を言ってもフローラは聞かないだろう。
センは昔から嘘つきだから、人にはあまり信じてもらえない。