センは青ざめる。
フローラの頭を刺した感触がツルハシを伝って腕にくるようだった。
ツルハシを引き抜く。
力なくその場にフローラは倒れた。
足下に広がる赤い血の海。
と、そこでターキーが笑う。
「セン、フローラを殺してしまうなんてな!最高に面白いじゃないか!」
高く大きな笑い声はとても不愉快だった。
センはフローラを殺したのは事故だったのだと言い聞かせる。
飴を求める口に今すぐにでも飴を放り込みたかった。
しかしそんな気持ちを抑えセンは走る。
何故だろう、体が熱く何かを抑えられない気持ちがセンにはあった。