最初は空耳かと思った。

多分俺もまだ死んだという事を認めたくなかったのだろう。

「た、隊長……大丈夫ですよ、俺、い、生きてます……から。あろまさんも、そんなに…絶望の、表情を浮かべないで下さい
……

お願いですから」

今度はしっかりと聞こえたFBの声に、俺とあろまは驚愕のあまり声を失った。

だって、死んだと思っていた人が……
確実に死んだ人が喋ったのだから。

「へへっ、……言ったじゃないですか、俺は死なないって。
まぁ、正確に言えば『死ぬ前に回復した』って感じですがね！」

ムクリと起き上がり、あぐらをかいてがはははと豪快に笑うFB。

すると、ずっと黙ってたきっくんがここで口を開いた。

「……FBは、常人には無い『超回復力』があるんだ。例え腕がもぎられようとも、また生えてくるらしい。」

きっくんの言葉と、今目の前で起こった現実に俺は呆然と、あろまはガックリと膝をついた。

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