立ち上がって帰ろうとするあろまの肩を俺は慌てて掴んだ。
「まって、あろま。ど、どういう意味なのかちゃんと教えてよ」
あろまは掴んだ手をふりほどき、キッと鋭く俺を睨んだ。
「自分で考えろ」
あろまの氷点下レベルの凍えそうな言葉に俺の胸はまるで針が刺さったのかのようにチクチクと痛んだ。
自分で考えてもわからないから聞いているのに。あろまの態度に俺はいよいよ本当に泣きそうになった。
「分かんないよ。分かんないんだよ！
あろまの気持ちが…思ってる事が分かんないの！！」
言葉と同時に俺の目からは涙が溢れた。
いきなり泣いた俺にあろまは動揺してるようで、
「お、おい、FB……」
止まらない涙を今までとは違う優しい手つきで拭った。
「……あろ、ま、教えてよ。俺、バカだから…」
