「それじゃあ、行ってくるね」
「うん、言ってらっしゃい」
「ごめんね、最近、研究に付き合えなくて」
「良いんだよ、私一人でも出来ることはあるし、レゼにも用事があるならしょうがないもの」
最近になってレゼはよく街え降りるようになった。
なんでも、レゼは街の人に気に入られ、街でも何かと手伝いをしているらしい。
ほぼ毎日街へ出かけるレゼに寂しさを覚えながらも、フォルチェは研究を続けていた。
もう、レゼと過ごしてから、2年が経とうとしていた。
その日はいつものようにレゼが街に行き、フォルチェは手紙を書いていた。
ノートに日記を書くのではなく、その日は手紙を書き、書き終わるとその手紙をいつもの研究のノートの中に挟んだ。