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不思議な屋敷とカオスな奴等 #1 |
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ココアナ |
9/3 0:52 |
「あ〜つ〜い〜」
ジリジリと騒がしい蝉の声を聞きつつ、FBは怠そうに呟いた。
普段ならクーラーをつけてこれでもかと涼しくするのだが、昨日いきなり動かなくなったクーラーを修理に出したので今は無い。
あるといえば懐かしの首ふり扇風機と団扇ぐらいなものだ。
夏真っ只中だというのに…と、FBは額に浮かんだ汗を腕で拭う。
「あ、そうだ…きっくん達誘ってどっか涼しげな所に行こうかな…」
あいつらは何時も暇してるだろうし、と若干酷い事を呟きつつ携帯を手に取る。
するとナイスタイミングなのか、ティロリンという愉快な音楽とともにメールが来た。画面にはあのお馴染みの手紙マークも。
差出人はドンピシャできっくんからで、思わず見られてるのではないかと辺りを見回してしまった。
「…誰もいるわけねぇか」
30を過ぎても未だに女性と何ら関係の無かったFBは、やれやれと一人悲しく溜め息をついた。
きっくんからのメールを開く。
そこには何時もの下らないメールではなく、中々興味深い事が書かれていた。