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隊長と死なない新参兵#29 |
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ココアナ |
9/9 15:55 |
「大丈夫だよ、これから君には『再生能力』があるかどうか見るだけだから」
そう言ってニッコリ笑うのは、いつも俺に注射を射っていた人で。
今回は注射ではなく、鋭いナイフを持っていた。
周りにもナイフを持った人が数人立っていて、扉は鍵が掛かっているのかビクともしなかった。
「嫌だ…恐い、怖い…!」
ガタガタと震えるあまりガクンと膝をついてしまう。
すると両サイドに立っていた大人が俺の両腕をつかんで無理矢理立たせる。
「じゃあ、少しだけ、切りつけてみるからね、」
作り笑顔でナイフを構えた医者に、俺はギュッと目を瞑った。
「っぐぁ…あ”あ”あ”!!」
ザシュッ、とお腹に鋭い痛みが走る。熱が一気にそこに集まるような気がした。
「痛いぃ!痛いよぉ!助けて!!」
叫んでもただドクドクと赤い液体が溢れるだけで、特に何も起こらなかった。
「…やっぱり、駄目か…じゃあ、コイツはもう処分するしかないか」
「うぅ…」
『処分』という言葉に、一気に身体が冷えた気がした。