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魔王様のお気持ちは#20 |
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ココアナ |
9/13 23:5 |
「あんの糞魔王が…!!」
魔王に吹き飛ばされて(多分テレポートの呪文だと思うけど)、やっと森の入口へと戻ってきた勇者達。
その勇者御一行の中の一人、あろまは分かりやすくイライラしながら呟いた。
「俺達が手を出す前に仕掛けてきたよな、セコい。」
いつもは眠そうにしているえおえおまでもが、その瞳に炎を宿していた。結構怒っているようだ。
しかしきっくんはと言うと、魔王の最後の言葉が耳に残って離れなかった。
『ごめんね』
「うーん、ごめんねって聞こえた気がするんだけどなぁ…」
首をかしげて考えているきっくんの肩を、あろまはポンポンと叩いた。
きっくんは何事かと振り替えると、あろまは杖を手にフルフルと震えて…いや、なにかうずうずとしていた。
「きっくん、むかつくからこの森、燃やしていいか?」
「えぇ?」
駄目だよ、と言おうと思ったが、確かあろまは異常なほどにこの森を燃やしたがっていたな、ということを思いだす。