『ビー！！ビー！！ビー！！』

いきなり無機質なアラームが鳴った。

「何だ！？侵入者か！？」

その場に居た大人たちがアラームの音に慌てふためく。

「クソッ…今までバレずにやってこれたのに…！！ここでやられてたまるか！！」

そう言うとそれぞれが胸元にしまってあった拳銃を取り出した。

しかし、もう時すでに遅し、ってやつだったようで。

ガシャァァァン！！

鉄の扉がものすごい音をたてて破壊された。

「くそっ！！怯むな！！撃て！！！」

大人たちは扉を壊したのであろう陰に一斉に銃を向けた。

乾いた銃声が鳴るがそれよりも速く、まるで風のように走る人が次々と大人たちを撃ち抜いていった。

「うぐ…」

そしてあっという間に最後の一人がドサリと倒れた。

「おい、大丈夫か？」

煙の中から差し出される手。

その手を掴むと、グイッと引かれ、俺はそのままその人の胸へと収まった。

10/3 19:41

10/3 19:42