取り出したのは、綺麗にラッピングされた箱だった、何かメモも入っている。

「こ、これって…」

「お！FBもしかしてそれ…チョコ！？」

「うぁ！！？？」

わくわくしながらメモを見ようとした瞬間、きっくんにいきなり声を掛けられ思わず大きな声を出してしまう。

ハッとして周りを見るが、バレンタインのためかいつも以上に騒がしい教室では誰も聞いていないようだ。

「うるせぇ…ん？なんだついにFBもチョコ貰ったんか？」

しかめっ面で覗き込んできたあろまが驚いたように言う。

「えへへ…そうみたいだわ…
でも、まだチョコだとわかった訳じゃ…」

「そういう自分でもわかってるフリいらないと思う」

えおえおが天然なのか違うのかわからないが辛辣な一言を俺にかける。

えおえおは時々あろまよりも心に刺さることを言うときがある。

「…はは、ま、まぁなんかメモみたいなのも入ってたし…
っちょ、きっくん！！」

俺の手にあるメモをきっくんがヒョイと手に取る。

慌てて取り返そうとするがもう遅く俺よりも先に読まれてしまう。

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