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隊長と死なない新参兵 #42 |
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ココアナ |
10/29 19:6 |
もう寝る気なんて起きなく、俺は煩い心臓を落ち着かせるべく自室から出た。
夜風は少し冷えていて、肌寒さを感じ手を擦る。
廊下をゆっくりと歩いていくと、闇の中に誰かの人影を見つけた。
そいつは窓からジッと月を見ていて、見覚えのある金の髪が月に反射しキラキラと光る。
「んぉ?えおえおじゃん。まだ起きてたの〜?」
「…それはこっちの台詞なんだけど…きっくん」
ヒラヒラと手を振るきっくんに俺は溜め息をつきながら答える。
「やっっっと報告書全部見終わったのー!俺だってジェネラルなんだから、忙しいんだっつーの!」
「しってるしってる」
ブーブーと口を膨らませるきっくんに俺は適当な返事を返す。
「…で、えおえおはどーしたの?」
「……別に、夜風に当たりに来ただけ」
聞かれたくない質問をされ、俺は思わずうつむく。
「…もしかして、またあの夢でも見たん?」
「…!!」
しかし変なところで鋭いきっくんにズバリと言われ、何も返せなくなる。
「FBが来てから結構大丈夫そうだったけどさぁ…」