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デドバのんびり物語 その十九 |
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ココアナ |
11/15 21:35 |
第二章【殺人兄と変人妹】
「畜生!全員に逃げられちまった!」
儀式が終わったのだろう、トラッパーが奥から戻ってくる。
「お疲れトラッパー。全員逃がすなんて珍しいね…調子出なかったの?」
レイスが自分の鐘を磨きながら、疲れた雰囲気のトラッパーに言った。
「さぁな、たまたまだろ…俺だって完璧じゃないからな…疲れた、今日は早めに寝ていいか?」
「わかんないけど…良んじゃない?」
二人で適当な、あまり実りのない会話をしている時だった。
『嫌だ!僕は儀式になんか出たくない!!』
奥から聞いたことのない声が…というか、叫びが聞こえた。
思わず目を見合わせるトラッパーとレイス。
「…今の誰の声だ?俺がいない間に新人でも来たのか?」
トラッパーの質問に、レイスは首を振った。
「いやぁ、俺もそんな話は聞いてないよ?一人称が僕のキラーなんてそんなにいないけど…」
好奇心からかレイスは鐘を拭いていた布を置いて立ち上がった。