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デドバのんびり物語 その四十五 |
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ココアナ |
12/2 23:13 |
第三章 [ドキドキの儀式]
パチパチといつものように燃えている焚き火の前で、ウィリアム・”ビル”・オーバーベックは倒木に腰をかけた。
煙草を取りだし、焚き火で火をつけて一服する。
すると、奥から手を振りながら歩いてくるひとつの人影が見えた。
「おう、じーさんか…あんたも儀式に出んのか?」
そう言ってビルの隣に座るのはデイビッド・キングだ。
「…まぁな、ワシもあんまり儀式に出んと腕が鈍る、それとなるべく多くのキラーに会っておきたいからな」
ふぅ…と煙草の煙を吐くビルに、キングは感心したように言った。
「へぇ、すげぇなぁ…じーさんなのによくやるぜ」
「ふん、ここに来る前はキラーなんかよりもっとおぞましいもんと戦っとったからの」
一見そっけない喋り方のようだが、よく見れば少し自慢げに微笑んでいた。
「そういうお前は上半身裸で儀式に出たりと随分と無茶なことをしているみたいじゃねぇか、
大人なんだから少しはそういうのは考えた方が良いんじゃないか?」