最近学校で流行っている怪談がある。
自分以外いない部屋で後ろからボソボソ声が聞こえるそうだ。
なんでもそれをはっきり聞いてしまうと精神が壊れてしまうという…
もしも本当なら俺がはっきりその声を聞いたと知れば
俺はクラス中、いや学校中の注目の的!
絶対その声を聞いてやる!ということでかれこれ30分部屋に1人篭っている。
だがしかしそろそろ何もしないで座っているだけというのも飽きてきた。
まあ噂は所詮噂ということか。
あんな怪談話で染まった暗い教室なんて俺のいつもの超爆笑ギャグで明るくしてや……
ボソ…ボソ…
!?なんだ今の声!これが噂のはっきり聞いてはいけない声か!?
聞いてやる!何を訴えているのか聞いて俺は世界の注目を集めるんだ!!
…ない…ない…
ない?何かを探しているのか?まさか体の一部を探しているパターンか?
やばい…冷や汗が──
センスない…お前おもんない…
クラスのみんな思ってる…
今まで一度も…面白いこと…いってない…
みんな無理に笑ってくれてるだけ…
この先も…おもしろいこと…いえない…
俺の精神は崩壊した