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荊の姫(4)-荊の処女- |
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ごはんごパン |
12/11 23:8 |
踏み出された右足を、裏から貫き縫い留める。勢い削がれて倒れる躰を、咄嗟に突き出した手も絡め縛った。
「あ、」
どこか抜けたような声は、瞬間
「いッ、あああいやあああぁぁあぁぁぁああああ!」
巻き取った右腕に、少しずつ力を加えていく。関節の可動域を超え、折れる寸で止める。
牙が抜かれ、糸の切れた人形のようになった体を放った。
つまらない。つまらないつまらない。
壊れたおもちゃなど只のガラクタ。もっと他に、何かないものかと仄暗い広間を見渡す。
「―――見ぃつけた」
自然に口角が吊り上がるのが分かる。相手から私はどう見えるのだろう。鬼か、それとも悪魔か。
「ねぇ」
部屋の片隅で縮こまり、一番に怯えているのが彼女の妹だ。きつく瞑ったままでいるその瞼を、両の手でこじ開けた。
「私と楽しいこと、しよっか」
笑いかける。
頬に流れる涙の粒をなめとって、舌の上で転がす。新鮮な恐怖の味がした。