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戦う少年達に神のご加護を!4 |
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ようそろ |
10/30 21:20 |
「何ぼっとしてるんだ?」
アランはぼっとしていた俺に聞いてきた。まぁ、勿論戦場でだが。「いやぁ…懐かしい事を思い出していた…」そう言うとアランはふざけ半分で、「走馬灯でも見たんじゃないの?」と、笑いながら言ってくるが、俺はアランの頬を引っ叩いた。「冗談はよせ。仮にもここでだと現実になりかねないぞ」そうだ。ここは戦場だ。一歩でも間違えれば死ぬ。洒落にならん。アランは少し不機嫌そうな顔になっていたが、そんなタイミングで無線が入る。マルタ将軍からだ。アランが無線を取る。
「はい、こちら第一小隊、アランです」
「おい、定時報告が入っていないぞ? 報告は?」
「あっ! 報告いたします! ルミナ軍の中規模部隊と戦闘中! 我々の小隊で残っているのは私とファルトだけです! 前線維持困難です!」
「何故もっと早く報告しなかった!?… 分かった、増援を送る。あと20分耐えてくれ!」
「20分!? そんなに耐えられ!…」
ツー…ツー…
無情にも切られた無線。その無線を持っていたはずのアランの手には、既にライフルがあった。