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小説『あの日見た群青は。』其の九 |
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蕾 |
6/11 17:48 |
―事の始まりは、ちっぽけな事だったんだ。
ある日の昼休み。いつも通りの子どもたちの喧騒に紛れ、いつも通り瑞穂は夏凛と校庭にいた。
「瑞穂、瑞穂ッ!うんていで遊ぼ〜!」
「え・・・あ、うん・・。」
今更うんていかよ、などと思いながらも少し心を弾ませ、夏凛の後についていった。
うんていの傍では、赤音達がおしゃべりに花を咲かせていた。
彼女達が人の弱点を見つけてはそれにつけ込み、いじめを繰り返しているのは知っている。だからあえて関わらないようにしてきた。
それから夏凛とうんていで遊んだ。足で攻撃したり、じゃんけんしたり・・。
楽しかった。久々に無邪気に、素直になれた気がした。
今までこんなに自分を晒せる事なんて皆無も同然だったから、やっぱり夏凛の存在は大きいのだと思う。
まあ、本人がどう思ってるかは別として。あの人何も考えてnゴメンナサイナグラナイデ
それなのに・・。
To be continued...