空は橙 地は紅
こびり付いた血肉
一片も残すまいと執念深く地を這う茨
どこか遠くを見つめる赤の瞳は
恐怖を本能から呼び起こす。
不思議に思った。
「なぁ・・・怖くはなかったのか?」
彼女は首を振る、横に
「格下に怯えるほど、小心者ではありません」
振り向きつつ微笑む彼女に先刻の虐殺者の面影はない。
見た。
貫き、引き裂く怪物を
顔に浮かべた獰猛な笑みを
彼女に近づき、頬の返り血を手でそっと拭う
年相応な照れ笑いが眩しい。
そのまま彼女は
ペロリ、俺のその手を舐めた
先の獰猛な笑顔と共に
俺の眼を見つめる深紅の瞳に
俺は、ああ
畏怖の情より何よりも
どうしてか
魅力を感じてしまっていた。
To be continued