「レベルアップしたのはいいが、コイツら···一体何なんだよ。」
彩牙の目の前には、地面からボコボコとわき出てくる異形の物逹の姿があった。
「アーァ、面倒だなぁ。」
― ― ― ― ― ―
ザシュッ! ズバッ! ブジュリ!
平原には何かを切り裂く様な音が何度も鳴り響いていた。
「ふぅ。こんな感じでいいかな?」
彩牙のいる平原にはそこらじゅうに異形の物逹の亡骸が転がっていた。
「あれ?いつの間にこんなことに···?」
知らず知らずの内にこの惨劇を作り上げるとは···結構、鬼畜である。
「まぁ関係ないか。力の使い方も何となく分かってきたし。後やることと言えば、」
彩牙は考え事をやめ顔を上げる。
「このデカブツの退治だけか。」
そこにいたのはドクロを寄せ集めた様な一際異常な怪物だった。
「さぁバトルを始めようか。」
牙と骨の巨人が、ぶつかった。