この世界は最悪だ。
俺こと冴月彩牙(さえづきさいが)はいつもと同じように過ごしながらそう思う。
学校では馴れ合いだけの付き合いを続け、「仲良くしよう」何て言葉を言っておきながら自分は平気で他人を陥れ、イジメを黙認する。
本当に最悪な世界で

「イヤー！かすみー！！」

「大変だ!女の子が!」

クソッ 間に合えッ

キキーー!ゴシャッ!

ﾅﾝﾀﾞｰ!　ｵﾄｺﾉｺｶﾞﾋｶﾚﾀｿﾞｰ!

「お兄ちゃん!だいじょうぶ!?お兄ちゃん!」
自分が突飛ばした子供が体を揺する。やめろよ。痛いんだから。
この世界は最悪だ。
中でも一番最悪なのは
「死なないでよぉお兄ちゃん」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
なんの罪もないガキが泣くとか本当に最悪だ。

その日、一人の少年が少女の命を救いこの世を去った。救われた少女は後に「私を助けてくれたお兄さんのようになりたい。」と言って医学を学び医者になるのだがそれはまた違う話

とある白い世界
???「へぇ、面白いな。あの子死んだみたいだしコッチに呼んじゃおうかなぁ。」

此れは世界に希望を持てなかった少年が異世界で紡ぐ希望の物語。
続く

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