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天才は腐っても天才。#1大川 新 修正版 |
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kirito |
1/18 10:36 |
俺は今、学校からの帰り道を歩いている。他の人は俺の事を変なヤツだと思っているだろう。何故なら2km弱の道のりを延々とリフティングしながら帰っているのだから。だが一人で帰っているので、とても暇だ。
[暇だなぁ。]
うっかり心の声を漏らしつつ歩いていると、家が見えてきた。ドアを開け、
[ただいま。]
と言うが、親はまだ帰って来ておらず、妹も部活で居ないため、当然返事はない。
適当に夕食を済ませ、自分の部屋でマンガを読んでいると、電話が鳴った。
[もしもし?]
[もしもし大川君?]
電話から聞こえてきたのは、クラスメートの朝田 馨の声だった。
[どうしたの朝田さん。]
[明日、サッカー部の試合があるんだけど、一人足りないの。大川君来てくれる?]
朝田さんの言葉にため息をついた。
[俺はサッカーを辞めた。悪いが他を当たってくれ。]
朝田さんが返事をする前に電話を一方的に切る。
[そう。俺はサッカーを捨てたんだ。]
俺は自虐的な笑みを浮かべ、ベッドに横になった。