__in.アリサ部屋　台所__
　髪を結い、朝食の準備をする。今日は久しぶりに隊長も来ているので、少し本気を出してみる。朝食は目玉焼きと秋刀魚の塩焼き、味噌汁と緑茶だ。和テイストなのは隊長の好み、だからだ。朝食は和。そう言っていた。きがする。

　隊長は寝起きが悪い。しかし、機嫌の取り方を私はしっている。そう、味噌汁の具に、油揚げをいれてあげると喜ぶのだ。単純で可愛い。

「おはよぉ...。　アリサぁ〜…。」

　寝癖のたった頭はボサボサで、口調もいつもより幼い。隊長の朝はどうも気が緩むらしい。

「おはようございます、隊長。　朝ご飯、もうすぐできますよ〜」

　目玉焼きを皿に移していると、洗面所の方から水の流れる音が聞こえた。

「お、まとめてる。って、味噌汁に油揚げはいてるじゃん...♪らっきー♪」

　隊長が背後から覗きこんでいる。ニコニコとした雰囲気が伝わってくる。どうやら、喜んでもらえたようだ。...たまにはデレも悪くないかなぁ、と思えた。