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バル〜月の出ない国〜 #2 |
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アネモネ |
3/3 10:51 |
あっ死んだ
直ぐ下は地面、コンクリートの痛み、それを考えてしまった。ゆっくりゆっくり進んでいく時の中で死に逆らう事無く、重い目を閉じた。
だが、私を襲ったのはコンクリートの冷たい痛みではなく、草木が揺れるクシャっとした音だった。
鈴萌「えっ?」
思わず口から言葉が漏れる。喋れるということは手足の感覚も残っているのか?と考え、足に力を入れる。
ーー動くーー
その二文字に衝撃を覚えた。だが生まれ変わったかのような感覚で動きにくい。生まれたての小鹿のような足取りで立ち上がる。そこには立ち上がるのに必死で周りを一切見ていなかったが周りには都会の家達ではなく、広大な大地が広がっていた
To be contineued…