ー白陣営ー
結局、僕の走るスピードが遅いのは、メフィーの重さのせいだと信じてくれたのは同じく刀を持っているたいがだけだ。
「リーダーは体力がないのねー。」
もみじが気楽そうに言う。優しそうに見えて結構言う奴だ。
「忍耐力がないの!」
僕は素直に忍耐力の無さを言った。またもみじが口を開こうとした時、隣を走る蓮華におんぶしてもらっているぴぃやが目を閉じたままバッと前を向いた。
「正面、黒陣営側!魔方陣らしきものを展開したみたい!1人真っ直ぐこっちに来てる!1…2…敵は7人!」
魔方陣を展開した、と言う言葉を聞いて背筋に寒気がはしった。だけど、最後の『敵は7人』その言葉の方が頭の中で繰り返される。確かあの時…
「なあ僕らって何人いる?」
僕の質問に周りがキョトンっとした顔になった。
「なに言ってるんだ?7人だろ、7人。」
蓮華が冷静に答える。だが、僕はそれどころじゃあなくもう、頭の中がパニック状態に陥った。そしてポツリポツリと声が口からこぼれ落ちる。
「違う…確かあの時に言ってたんだ…足りないんだ…人数が…あ、あれ?僕は誰に聞いた?誰が言った?誰がいない?誰が僕教えたんだ?」