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読者参加型小説、理想絵図 第17話 |
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麗音 |
9/17 11:35 |
第十七話
一週間したら手の鎖は取れた。
先生は公務員なので、残業手当は出ないし、部活も一円も稼げないらしい。だから、先生は夜のアルバイトを見つけてきた。
〈夜の〉アルバイト…と聞いて訴えるような目をしていた僕に優しく話してくれる。
「大丈夫。五時半過ぎたら帰ってもいい事になってる。んで、家に帰ってそこのロー○ンで働く。家に帰るのは10時。で寝て、6時に起きる。学校行く…みたいな感じ。私は疲れてしまうから少し私の手伝いをしてほしい。お願いできる?」
「わかったよ」
と頷くと、
「ありがとう」
とあの時と変わらない笑顔で僕の頭をくしゃくしゃ…としてくれた。
気持ちいい。僕はこれが好きだ。先生の笑顔とこれをしてもらうために生きよう。