助走をつけた飛び蹴りで突き出たナイフの柄を押し込む。
　__パキンッ、とコアの割れる音と同時に響き渡る断末魔。

　叫び声も出せなくなったネピアは、力尽きたように崩れ落ちた。深く刺さったククリナイフを引き抜く。
　コアの破片が血液とともに張り付いている。一振りし、払い落とす。

「さぁ、ご対面だ」

ネピアの体をよじ登り、背中側に回る。背部装甲は良く動く部位のせいか、露出した肉が多い。その装甲の隙間にククリナイフを突き立て、切り裂く。
　鮮血が滴り、辺り一面に生臭い臭いが漂う。毎度の事だが、思わず顔を歪める。

　人一人が通れるくらいの穴を開けたことで、ネピアの体内に侵入する。

　中は生臭ささが外より強く、分厚い肉壁から、所々装甲板の欠片やパイプのような物が見え隠れする。

　お目当ての武器弾薬はこの肉壁の中に埋まっている。躊躇せず、装甲板の間に刃を滑り込ませ、切り開き、必要なものを採取する。

　体内で採取活動をしていると奇妙な事に気がついた。

　...女性の呻き声、のようなものがする。

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