ーのあ・黒ー
「のあって凄いね〜。良いな、その花びらを自在に操るの!」
るあが大きな黒目をキラキラさせながら話しかけてくる。私はそうかな?と言って、手の上の画面を見つめた。どんな原理で花びらから映像が出てくるのか分からない。そこで重要な事を思い出す。
「あ…そう言えば、皆にこれ渡してなかったね。よし、皆の所に、行けっ!」
この会話用の花びらを皆に渡さなくてはいけなかったのだ。すっかり忘れていた。るあが興味津々っと言った感じに私に聞いてきた。
「ね、これって偵察用?」
「ううん。違う。これは皆と話せるようになる物なの。」
るあの質問に大まかな用途をかいつまんで答える。
「それは…便利だね。」
そうココアナが口を開いた。…失礼だけど忘れていた。
「だよね〜。あ、リーダーと今話せたり出来る?」
自分の情けなさを噛みしめつつ、うん。るあに答える。その瞬間るあが私の肩をガシッと掴んで言う。
「今!すぐに!リーダーと話したい!声、聞く!」
「「えっ…?」」