僕は早くこの部屋から出れるのが楽しみなんだ。この間は僕と1番仲が良かったルームメイトが真っ白な白衣を着てメガネをかけた人間に連れられてここを出ていった。きっと外の世界にはとてもとても楽しいことがまっているんだろうな。外に出ていったルームメイト達は最初はキーキーと興奮したような声を出してそのあとすぐに静かになる。いったいどんなおもしろいものがあるんだろう。あ、また白衣の人が来た!
おいでと優しく呼ばれたから、僕はやっと僕の番が来たと、喜んで手のひらに乗った。
外の世界にはもっとたくさんの人間がいた。僕がいたところとは比べ物にならないくらい明るくて大きな部屋だった。大きな針を持った人が近ずいて来た。僕をつかんでいる手が、ぎゅっと力を込めるから苦しくて、気がつくと僕は、大きな声でキーキーと鳴いていた。