CHIBI QUEST 3

小説 彼のための世界#59

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「で、君の名前は?」
鯨がめいを指差し、尋ねる。
「めい…です」
「ほぅ。もしかして転生者かい?」
「え?」
「時々いるんだよ、別の世界からやって来るやつが」
めいにとってそれは嬉しい報せだった。このような状況に置かれている人が自分以外にもいる。
(会いたい…)
会えば気持ちの整理がつくかもしれない。この不安を、恐怖を分かち合えるかもしれない。
「安心しなよ。旅の途中で君みたいなのと会うこともできるさ」
鯨が見透かしたように言う。
「旅って、どういうことですか?」
めいは尋ねる。嫌な予感がした。
「よくぞ聞いてくれた。僕らは今、魔王城に向かっている。そしてこの手で魔王を討ち取るのさ!」
めいは理解が追い付かなかった。しかし鯨が「僕ら」と言ったことから、面倒事に巻き込まれたのだけはわかった。




こういうキャラを書くのは楽しい

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