悪夢を見た夜、僕は眠れなかった。
食欲が沸かず、自分の夕飯を作りもしなかった。
やせ細っていた少女には普通の量は良くないと思い、少なめの量を作って与えた。
...眠れなかったのも確かだが、眠りたくないとも思った。
あの悪夢は脳の中枢に深く刻まれ、眠れば同じ夢を見るかもしれないという恐怖を引き寄せる。
向き合うべきかどうかや、あの光景が事実かどうかすら冷静に判断できなくなっていた。だが考えるまでもなく、あの悪夢では彼は自分で命を断った。
余計に頭がくしゃくしゃになり、本当に何も考えられなくなりそうだ。
...恨むなら世の中...なのか?