CHIBI QUEST 3

[連載小説]ヒット。(17)
入江

12/12 17:8


 リーナさんが運転する車は、そのまま川を越えて対岸に向かった。川の流れは穏やかで、すんなりわたれた。

 私は銃座に上がったまま、風に当たっていた。車内と同じく座り心地は最悪だが、風に当たれるぶん、銃座の方がマシだ。

 それから一時間ほど走った。着いたのは廃都市の西側の地下鉄(メトロ)の入り口だった。メトロの入り口は、大きな口を開けて鎮座していた。

 リーナさんは車を廃ビルの中に隠して、車を降りた。私も急いで荷物を持ち、降りる。

 装備点検をしていたリーナさんが、何か思い出したように口を開いた。

「この辺りにはハンター...。所謂盗賊みたいのがいるから、人間には気をつけて。 何処の世界でも怪物より人間の方が怖いからね」

 首を縦に振る。用心のため、鏡でクリアリングをして、ビルから出た。遠くから見ると気にならなかったが、下から見上げると、廃ビルは巨大で、栄えていた頃は凄かったのだろうか。

 私達はメトロ内部へと降り、路線沿いに歩った。路線の脇の照明は機能しておらず、メトロ内部は真っ暗だった。唯一頼れる光はリーナさんの胸についたライトのみ。




修正、(17)×→(18)○
入江

12/12 17:10

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