「うぐっ、ひぐ・・・・・・っ」
最後まで手紙が読めなかった。涙で目が滲んで、次々に零れて。泣きじゃくって。
ありがとう。こんな友達を持てて嬉しい。
胸から気持ちが溢れ出る。
苦しい。痛い。
けれど、無理だ。
この足は、もう治らない。
そのことも伝えられない。
先生に、治療に支障が出るかもしれないなんて言われて、手紙も、電話も何も出せない。
心から苦しかった。
数分後、私は外に飛び出した。
元々先生から外出届けは出てたし、ある程度範囲も決められた中だったら行ってもいいって。
車椅子を動かす度、ギイギイと音がする。
その音が耳を引っ掻いて、傷を増した。