あれも これも それも
全部独り芝居なんだって
全部空想なんだって
私は もう元には戻れない
もう あの頃には帰れない
考えたら可笑しいよ
いきなり立ち上がれるとか
いきなり変われるとか
電車に乗ることなんて
衝撃に身を任せ、弾けるように立ち上がる。
アスファルトの道を、一歩一歩噛み締めて走る。
でも、手にはしっかりとまっさらの紙と便箋が。
多分、私が可笑しいだけだろう
―――人が虫になるわけがないし
手紙だって あの2人に着くわけでもないのに
多分、歩けるのも沢山のお金がいる
―――――気付いてたけど